Kaywoodie Drinkless #7740


「今回はもう一本お付けしてお値段の方は据え置きxxxx円!」というテレビショッピングのような具合でThorn2本に付いて来たのがこの#7740。これも素晴らしいパイプでした。

Gray Fox Onlineで参照したところ#40はMedium billiard, short saddle bit、とのこと。でもこれはLovatと言ってしまって良いのではないか、と思います。見ての通り小型なパイプで、なかなか端整な形をしています。これまでLovatというシェイプはほとんど手を出したことがないのですが、これは格好良いですね。


刻印はこの通り。シェイプナンバーの上はAGED BRUYEREと打ってあります。


Lovatと言えばこの短いサドルステムが特徴的ですが、かなり短いのでスティンガーの方が長くなっているのが面白いです。リップの作りはあまりよくありません。これはKaywoodieのヴァルカナイトステムにある程度共通した欠点なのかもしれません。あまり使われていないのかスクリューもまだ固めで、ちょっと左斜めの状態でステムが止まります。


今回はレストアがかなり容易でした。元々あまり汚れていなかったというのもありますが、もう一つの理由がこの大きいスティンガー。当然、このフィルターを収める為にシャンク側の穴も特大なものなので、溜まったタールを簡単にほじくり出すことが出来ます。


グレインは大したことはありませんが、ステインの方はなかなか綺麗なものです。全体的にはほぼ新品の状態を保っているのですが、何故かボウルトップのみ大きなキズがついています。固いものにでも叩きつけたのでしょうか。
吸い味はいかにもKaywoodieといった感じの明るい甘さ。今回はややクセのあるタバコ、C&D #972 Three Friarを詰めて吸ってみましたが、バーレーのカラさもペリックの渋みも良い具合に抑えているようです。まあ、使用者の嗜好によって評価は分かれるとは思いますが、私は上質な吸い味だと思います。
しかし、Lovatってシェイプは結構扱いやすいですね。見た目も格好良いし、これからも注目したいところです。

付属していた箱。結局今回のLotは全てのパイプに箱が付いていた訳です。たぶん今回の3本の中では、この箱が一番新しいでしょう。


手持ちの#7798Bと比較するとこんな感じになります。ここで注目なのはクオリティーの差でしょう。同じグレードの4ケタナンバーとは言え、#7798Bの方が遥かに造りが見劣りします。それについてはこの写真を見ても容易にわかるのではなか、と。今回は比較の為に同じタバコを詰めて吸い比べてみましたが、吸い味の方でも#7798Bの方がやや劣るようです。なんというのか、、クセがやや残る感じで多少渋味がします。これはシェイプによる味の違いなどというレベルの問題では無いでしょう。恐らくこの2本のパイプの製造時期は数年ほどしか離れていないと思うのですが、結構な差が出ています。ひょっとしたら戦時体制に近づくにつれて序々に品質の差が出ているのかもしれません。このあたりはいずれ明らかにしてみたいところですね。
スポンサーサイト
コメント
コメントの投稿
トラックバック
http://sqbull.blog120.fc2.com/tb.php/75-b1b9a2c0