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England's best pipe value

Moretti : RUSTICATED

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今回紹介するのは、このMoretti。これが初のハンドメイドパイプって方も結構いるんじゃないでしょうか。

今や最大のパイプ生産国かもしれないイタリア。70年代ぐらいまでの認識ではマシンメイドはイギリス、ハンドメイドはデンマークといった印象だったようですが、 現在となってはちょっといいパイプとなるとイタリアが一番盛んな気がします。高級イタリアンパイプの代表的存在であるカステロもまだまだ健在ですし、最大メーカーであるサビネリも昔からの規模を保っています。あと、小規模な工房や個人製作のパイプ作家が非常に多いですね。多くの工房が戦後、特に60年代前後に創業したところが多いようですが、需要が明らかに落ちている現在でも数多く残っています。恐らくその理由として、良質のブライヤーが確保しやすい、フリーハンドでは無く飽きの来ないクラシックシェイプが中心だった、、というような様々な要因があるのでしょう。今回のパイプ、Morettiもそんな個人工房の一つです。

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MorettiはIgino Moretti氏が所属していたパイプメーカーであるHully Briars社が廃業した為に、1968年に独立し、創業したブランド。現在は義理の息子であるMarco Biagini氏が跡をついでいます。工房はマルケ州マチェラータ県のレカナーティ (Recanati)という小さな町にあるようです。

ウェブサイトによれば年産500本程度と中規模工房並の生産数ですが、製作は本人一人で行っているようなのでれっきとしたハンドメイドパイプでしょう。ラインナップが多彩なのも特徴でしょうね。基本的にはナチュラルな仕上げのスムースパイプが中心ですが、ラスティックやサンドブラスト、、他には白木ラスティックなんてのもあります。ブライヤー以外でもモルタやオリーブを素材としたパイプも製作しているようです。価格帯も豊富で100ユーロ以下のローグレードから900ユーロぐらいする高級品まであります。ただ、Morettiの最高級グレードはパイプの重量が200gを越すような超大型パイプも多いので、全てのグレードにおいてお買い得感はあるのではないでしょうか。

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シェイプは大型のカナディアン。見た目も持った感じもどっしりとしています。グレードはラスティックの一番下のものです。氏の作品は全て一点モノのハンドメイドのようですので基本的には完全に同じシェイプは2つと無い訳ですが、多産故か得意シェイプというのはあるようで、下の方のグレードはロヴァット、ランバーマン、カナディアン、ベントダブリンといったシェイプが多い気がします。廉価でありながらも大型のパイプが多いのも特徴でしょう。特にこの手の大型カナディアンは大きなブライヤーを必要としそうで大変そうですが、ローグレードで販売出来るのは流石といったところ。

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ステムのロゴはブライヤーの丸です。シンプルながらなかなかいいインレイです。

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ちょっといいイタリアンパイプに共通する売り文句はブライヤーの質についてでしょう。これについてはモレッティも同じらしくカラブリア産のブライヤーを使用との事。乾燥の方も10年から15年とかなり念入りに行っているようです。モレッティと言えば廉価なハンドメイドという印象が先行しがちですが、このあたりのセールスポイントは他の作家や工房の高級品とも引けをとらないのは興味深いところです。もちろん、ブライヤーの質や乾燥具合が良好な吸い味を科学的に保証するという訳ではありませんが、経験則的に良質で乾燥している方が美味しそうなパイプに思えてくるのも否定は出来ないでしょう。そのようなブライヤーを用いながらも、比較的廉価に販売するという姿勢はすばらしいと思います。

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逆にイタリアンパイプに共通する欠点はステム。ほとんどの工房がアクリル製の大雑把なモノという印象があります。残念ながらこのパイプもアクリル製でそれほど良い造りではありません。今の製品はもう少し良くなっているのかもしれませんが。ただ、凄く頑丈そうな造りではあり、がっちりと銜えた時の安定感はあります。実は全てのMorettiパイプがアクリル製という訳じゃないらしく、極僅かながらエボナイト製の物もあるらしいのですが、大体はこのような感じなのかと。まあ、実用品として考えると全く問題はありません。少々難こそありますが、太めの煙道が真っ直ぐ開いているので快適な喫煙が可能です。

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ラスティックは良く言えば豪快、悪く言えば雑。触るとちょっとチクチクとした感じで好みは分かれると思います。このあたりについても写真や数点の現物を見た限りでは最近の製品はやや改善はされているようですが。
チャンバーや煙道はブライヤーを手で保持しながら回転するドリルに押し付けて空けているようです。ハンドメイドらしい手作り感のある方法ですが、やや雑な点も否めません。こういう点で見るとやはり廉価品という印象が強くなってしまっています。チャンバーは今や使い込んで真っ黒ですが、新品状態ではまっさらな白木状態でした。

まあ、いろいろと難点はありますが、吸い味はなかなかのものです。このパイプは吸い始めからそこそこ旨いパイプではありましたが、使い込むことにより渋味が抜けてより甘みが増した印象があります。やはり今吸っても素朴でいいパイプだと思います。と言うか想像以上に旨くなってました。なんというかおいしい素うどんのような素朴な感じで、特にヴァージニアを吸う方にはいいんじゃないでしょうか。
現在新品で手に入るパイプで、比較的廉価で質の良いブライヤーを使用した小細工無しのパイプが欲しい方にはうってつけでしょう。とは言えパイプを吸い始めたばかりの方には製品にバラツキがあるし、手に余る大きさの物を多いのでお勧め出来ません。もしくは、いかにもハンドメイドといった精密感溢れるパイプが欲しい方にも不向きかと。

そんな訳でMorettiのパイプはパイプを買い始めて4?5本めぐらいになって、そろそろちょっといいパイプが欲しいなあ、、という方に最適なように思います。始めのうちはブレイクインに手間取るかもしれませんが、使い込む程に旨くなってるのが実感できるのではないか、と。ハンドメイドの良い点も悪い点も含まれているので非常に勉強になるでしょう。
個人的にはPeder Jeppesen氏のNeeurpと共に、日本国内で1万円ぐらいで買える廉価ハンドメイドの中ではお勧めのパイプです。パイプにハマったら一本ぐらい買っても損は無いと思います。ただ、GROUP 1やRUSTICATEDといったお買い得なローグレードの在庫が少ないですね。本家サイトでも日本の代理店でも数本しか残っていません。やはりこのあたりのパイプに需要が集中するのでしょうか。
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コメント

リンクしていただいたんですね。

ありがとうございます。
ぼくのblogにはリンクさせていただきましたが、こちらにお願いするのは気がひけてました。
いま気がつきました。
お礼申し上げます。

Re: リンクしていただいたんですね。

どうもどうも。
勝手ながら、こちらからもリンクを貼らせて頂きました。
これからもよろしくお願いします。

そうそう、セントジェームズフレークのレビュー、拝見しました。
このタバコはまだ吸った事はありませんが、非常に興味が出てきましたよ。
やはり、SGやジャーマインといった英国製タバコは
他の国の製品には無い独特な雰囲気があるような気がします。
SG社のヴァージニアの特徴的な香りは私も好みなので、
機会があれば試してみたいところです。

Re: リンクしていただいたんですね。

こちらこそ。blog新参者ですがよろしくお願いします。
St James Flakeはおいしいです。
Pipes orgのdiscussionでも一番人気ですね。
tobaccoreviewsはアメリカの子供達が多いからさほどではないけど。
SG、GH、ジャーマインはやはり違いますね。
あとラットレーをもっと吸いたくなって今日アメリカの通販会社にオーダーしました。

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