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England's best pipe value

Northern Briars Premier : Billiard

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ここ数年は古いパイプばかり手に入れていますが、別に新しいパイプに興味が無い訳ではありません。あまり突飛なフリーハンドシェイプには興味は沸きませんが、クラシックシェイプや実用的なフリーハンドであれば欲しいパイプも結構あります。そんな中で個人的に興味があったNorthern Briarsのパイプを手に入れてみました。

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Northern Briar Pipesは英国のパイプメーカー、Duncan Briars社の職人だったGeorge Walker氏が独立後1958年に設立したパイプリペア工房。家族経営の工房だったようで、息子のPeter Walker氏、そして孫のIan Walker氏へとその技術は受け継がれているようです。自前でパイプを製作するようになったのはIan Walker氏の代になってからで、後にAshtonのBill Taylor氏の協力により今の作風に落ちついたようです。そんな訳で様々な点でAshtonと類似した部分もあります。といってもシェイプ自体は昔のCharatanのコピーも多いのでそれぞれキャラクターは異なっているようですが。
現在は北イングランドのMiddlewichに工房を構えています。ほぼ一人で全工程をこなしているようですので、英国製ハンドメイドパイプと言ってしまってもいいでしょう。Middlewichは運河の町として有名らしいのですが、Ian Walker氏はその運河に浮かぶボートを住居兼工房としているのが面白いです。付属していたパンフレットにも船内の工房が写ってました。世界広しと言えど船上でパイプを作る方はそういないでしょう。
そんな訳で英国ではベテランなのだと思うのですが、アメリカ市場での知名度が上がったのは2006年のシカゴショー以降のようですので、米国ではまだまだニューカマーといった位置付けなのかもしれません。2008年のリッチモンドショーでは初代が店を開いてからちょうど50年目という事で、25周年目を迎えたAshtonと共にディナーでお祝いしたそうですね。その影響もあるのか、最近は人気が出てきた感もあります。取り扱い店も結構あり、日本の喫煙具店にも少数が入荷しています。
コンセプトとしては古くからあるクラシックシェイプを厳選したイタリアンブライヤーとドイツ製バルカナイトで製作、といった感じでしょうか。価格的にも極端に大型のパイプでなければ概ね250ドル以下ですので、AshtonのPebble GrainやFerndownのBark、もしくはRadiceあたりのイタリアンパイプが作風、価格的に競合ブランドとなるのかもしれません。
ちなみにこのパイプは英国のたばこ店を通して受注生産してもらったものです。たまたまなのか全てがそうなのかはわかりませんが、在庫がないのでWalker氏に直に発注したとの事。1本目なのでシェイプは無難なビリヤードとし、グレードによる価格差も少なかったので今回はどうせならと最上級のPremierでカンバーランドステムのものを頼んでみました。

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シェイプはごく普通のビリヤードを注文しましたが、やや肉厚パイプに仕上がっています。サイズは結構大きめで、自分の中では大型だと思っていたComoyの#291も小さく見えるくらいです。ダンヒルのサイズだとグループ5、AshtonだとXXXと言ったところでしょうか。まあ、アメリカ市場向けであればむしろこのぐらいのサイズが主流になりつつあるのかもしれません。

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刻印はこの通り。別に変わった点はありません。メーカー名とPOS以外はグレード名のみの刻印です。

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シャンクの境目の隙間はほとんど無く、このあたりの造りは素晴らしいものです。明るめのボウルにカンバーランドの組み合わせというのもなかなか似合っています。

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さて、Bill Taylor曰く、"Ian Walker does the best stem work in England."との事。そもそも造り自体がAshtonに似ていると思います。やや厚めではありますがガッチリと銜えられる安定感はあり、この大型のパイプでも快適に扱えますね。ただ、細かい造りにはやや難があり、そういう点もBill Taylor氏の作風に近くなってしまっています。

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残念ながら極小のフローも一個あり、ディテールに難があるには違いないのですが、このボウルの迫力はその欠点を補っても余りあるのではないかと。大抵の英国の工房はプラムやウォールナットといった地味めなステインを使っているようですが、このパイプはナチュラルに近いステインながらも派手な印象があります。雰囲気としてはカステロに近いものがあるでしょうか。英国製ながらイタリアンパイプに近い感覚というのはなかなか面白いです。グレインも豪快でいいですね。プラトーを贅沢に使った感じでなんとなくお徳な気もしてきます。ちなみにブライヤーはpipidiaの情報によればAshtonと同じ供給元のイタリアンブライヤーとの事。と言っても同じくpipediaの情報によるとAshtonはスムースパイプはカラブリア産、ブラストパイプはトスカーナ産と使い分けているとの事なのでどのようなブライヤーなのか明確には判りませんが。

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ボウルトップのバーズアイもいい雰囲気です。チャンバー内に保護剤は塗られていませんが、黒く変色しています。恐らくこれはガスか何かであらかじめ表面を加熱した痕なのだと思います。と言ってもDunhillやAshtonのようなキュアリングプロセスの一環なのではなく、火皿処理の方法なのではないかと。

さて、吸い味についてなのですが、これについてはまだ良くはわかりません。現状としはライトで香ばしい味わいで、ややコクに欠けるのが欠点と言えそうです。飛びぬけた個性がある訳ではありませんが、これはこれで美味しいパイプなのではないでしょうか。あと、エアフローはかなり良好なようで大型のボウルでも何の苦労もなく底まで燃焼します。銜え心地も良好で、実用品としては十分に一級品でしょう。
今のところ合っているな、と思ったタバコはマクレーランドの#5100 Red Cake、#5125 Coyote Classic Full、C&DのStar of the Eastといった感じです。基本的にはバルカン系のブレンドをたっぷり詰めて吸うのに適しているのではないかと思います。

初めての1本としてはかなり満足しています。なんとなくですがアメリカ市場で人気が出てきた理由もわかる気もしますね。強引に言ってしまえば英国パイプとイタリアンパイプの良い部分を合わせた感じが。全体的にはAshtonの影響が大きいのでしょうけど、どことなくカステロの雰囲気もあります。ラスティックのグレードのRox CutはカステロのSea Rockにも似ていますし。イタリアン風の派手なステインに英国流のガッチリしたステム、その上に大きめのサイズが多いとなると米国のスモーカーの好みにはぴったりと言えるのかもしれません。まだまだ評価は定まっていないとは思いますが、それだけに今後の展開が楽しみです。機会があれば自分好みのシェイプで特注してみたいですね。
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